VOCALOID™

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開発者インタビュー

ヤマハ株式会社
 yamaha+ 推進室 剣持秀紀

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6月に発表した「VOCALOID3」についてお聞かせください。

VOCALOID2から4年。歌声については、チョッと聞いただでは合成と分からないくらい、なめらかな発音に仕上がりました。

具体的には、どのような技術でしょう。

歌声合成において、発音しにくかった母音→子音→母音といった合成単位でも不自然にならずになめらかに発音します。また、これまで音程が変化するとき、切り替わりで突然音色が不自然に聞こえる事がありましたが、音程の変化がスムーズに行なえように、この問題を修正いたしました。

これまでは、メロディを歌わせるソフトでしたので、伴奏を付けるにはDAWなどの別のソフトが必要でしたね。

そうですね。今まではVOCALOIDを買っても、何を入力していいのかわからず『カエルの歌』を1曲入れて、それで終わった。という話もよく聞きました。 新機能として、伴奏(オーディオトラック)再生機能を搭載しています。ステレオ・モノラルのオーディオデータが各1トラックずつ再生でき、合成した歌声とオーディオトラックを同時に聴きながら楽曲を制作します。つまり、合成した歌声と伴奏を合わせて聞きながら調整しますので、ブレスなどを効果的に使用できるし、リバーブなどのエフェクトを掛けることがエディタ単体で出来ます。

このVOCALOID3があれば、他のシーケンスソフトは、必要ないのですか?

VOCALOID3のみで、歌と伴奏の音楽制作が完結します。「VST Host」機能を備えたことで、これまでのようにWAVで一度出力してからDAWで調整する方法をとらなくても、簡単に一通りの音楽制作ができるのです。 ですから、これまで使ったことが無い人、難しいと考えていた人にとっても使いやすいですね。個人で楽しむ範囲であれば、市販のカラオケデータを活用するなどをして、歌わせるという新たな楽しみ方が生まれると思います。

では、これまで使っていたVOCALOD2ユーザーは、どうなるのでしょう。

勿論、使えます。音声ライブラリとエディタが分離していますので、プラグイン機能で、ライブラリをどんどん追加できます。沢山の人気歌手を抱える音楽事務所のイメージですね。

DTM音楽ユーザーは、Macをホストパソコンにしてる方が多く、Macユーザーにとっては、VOCALOIDは、遠い存在でしたね。

この件は、何度も問い合わせは受けました。これまでiPad用のiVOCALOID-VY1やiPhone用のVocalo Witter(旧名称:iVOCALOID-VY1t)を提供し、合成エンジン自体はiOSでも動くことが確認できていますので、インターフェイスをどうするかということを含め、VOCALOID3の枠組みに沿って、できるだけ早く提供したいと考えています。

"韓国語版VOCALOID"も発売されるそうですね。

今までの日本語と英語版に加え、新たに韓国語、中国語、スペイン語に対応します。各国語の歌声ライブラリを用意すれば、その言語での歌声の合成が可能となります。また、「VOCALOID3 Editor」のメニュー表示も簡単に使用言語のローカライズが可能ですので、さらに言語は増えて行く予定です。

今後のVOCALOIDについて、教えてください。

VOCALOIDソフトといったモノを売っていくことだけでなく、文化としてもう少し醸成させたいと考えています。音楽制作支援(ボカロP養成講座など)や、ゲーム・ライブ企画といった領域も含め、VOCALOID音楽の広がりと、ユーザーをフォローアップすることにも注力していきたいです。 2011年4月には、クリエイターの要望に応じ、柔軟な著作権管理を行なう「VOCALOID MUSIC PUBLISHING」を設立しました。著作権管理やレーベルとして、VOCALOIDブランドの品質と価値のレベルアップが出来ることを願っています。