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2022.02.09

VOCALOIDで遊ぼう!ボカロに歌わせてみた編 〜第5回 表情豊かな歌にしてみよう〜

この記事と動画の連動コンテンツは、これからボカロをはじめてみたい、VOCALOIDに興味があるというみなさんに、VOCALOIDの楽しさを体験してもらえるように作りました。

第5回では、第4回で使ったVOCALOIDデータを調整して人間らしい歌い方をさせる方法を紹介していきます。VOCALOIDの歌声の表情が豊かになっていく楽しい作業ですので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

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また、Windows/macごとにダウンロードしてからVOCALOID5の起動までの手順はこちらの記事にまとめております。

インストールがまだお済みでない場合は、まずこちらの記事をご参照ください。

インストール手順(Windows) インストール手順(mac)


目次

  1. パートを分割しましょう
  2. 発音の強さをダイナミクスで調整しましょう
  3. エモーションツールとビブラート
  4. エモーションツールとしゃくり
  5. さらに進んだ表現方法

1. パートを分割しましょう

最初に、作業スピードをアップするためのコツがありますのでお伝えしましょう。

 

プロジェクトを開き、今は使用しない [Ken メインボーカル 編集済] と [Ken ハモリ] のトラックがミュート(消音)できているか確認しましょう。ミュートされていない場合はそれぞれのトラックの [M] ボタンを押してください。 [M] の文字が青くなっていればミュートされています。

 

次に、左上のツールから [はさみ] を選択します。

 

はさみを使って、 [Ken メインボーカル 編集前] のトラックにあるパート(データが入っている赤枠の場所)を分割していきます。

分割するポイントは、歌詞のまとまりごとに切っていくと良いでしょう。

画像を参考に13小節目で分割してください。

 

 

13小節目でパートが2つに分割されたのがわかります。

他の部分も歌詞のまとまりごとに分割してみましょう。

 

分割するポイントが決められない場合は、次の小節の場所で分割してください。

  32、38、54、73、86、96、106、124、140、154、180

2. 発音の強さをダイナミクスで調整しましょう

Kenの歌声の発音が強すぎる部分は、 [Dynamics] パラメータを用いて調整できます。

冒頭の「だれかに」の部分は発音を弱める調整をしてみましょう。

 

MUSICAL EDITORを開いた状態で [表示] メニューから [コントロールパラメータエリアの展開] を選択します。

 

MUSICAL EDITORの下部にコントロールパラメータエリアが表示されました。左のプルダウンメニューから [Dynamics] を選択してください。

 

青い線が [Dynamics] パラメータの設定値です。今は一定の強さで歌っている状態です。

 

調整するために [鉛筆] ツールを選択しましょう。

鉛筆で書くように線を書き換えていきます。「だれかに」の部分を下げる曲線を描いてみましょう。

数値は中央が64で、0から127までの間で調整でき、大きいほうが強い発音になります。

ここでは40程度に調整してみます。20-30程度で目立たなくなってきます。

 

再生して違和感のない数値に調整しましょう。

3. エモーションツールとビブラート

ビブラートは第2回でも紹介しましたが、もっと細かい調整をしてみましょう。

データが入っている赤枠の場所をダブルクリックしてMUSICAL EDITORを開きます。

 

以下2箇所の歌詞にビブラートをつけてみます。

 

 まいおちた おと ならそう

 だれかに とどく いなら

 もういちど おと ならそう

 きょうか

 

「ま」を選択して[アタック&リリースエフェクト]を開きます。

 

「ま」を選択した状態で、リリースエフェクトから[Vib Normal]を選択しましょう。

<VOCALOID005-010.png,「ま」を選択しVib Normalを選択>

 

次にMUSICAL EDITOR上部の [CONTROL] から [エモーションツール] を選択します。

エモーションツールではビブラートなどの歌唱表現を直感的に調整できます。

 

「ま」の音をクリックしたままにすると、以下のようなウインドウが表示されます。

このウインドウ内のオレンジ色の点を上方向にドラッグしてみましょう。

 

「ま」のピッチカーブが変わり、ビブラートが強くなったことがわかります。

強すぎると不自然ですので弱めて [0.6] 程度に設定すると良いでしょう。

 

 

エモーションツールではビブラートの長さも調整できます。

長い音の方がわかりやすいので、「きょうから」の「ら」にビブラートをかけてみましょう。まずは同様にリリースエフェクトで[Vib Normal]を適応します。

 

エモーションツールを選択し、「ら」の音の後半部分でカーソルが矢印に変わる部分を探します。

 

クリック&ドラッグし、矢印を音の後ろの方にずらしてみましょう。

 

ピッチカーブが変更され、ビブラートが音の後ろの方だけになりました。聞いてみましょう。

 

歌手は、ビブラートの長さや強さを歌詞や音の高さにあわせて歌っています。

とくに音の後半にだけビブラートがかかっていることは多く、ビブラートの開始位置を調整するだけで人間らしさが出てきます。

 

他の部分でもエモーションツールを使ってビブラートの強さと長さを調整してみてください。

ビブラートをかける場所を決められない場合は、一緒にダウンロードされている [歌詞カード-ビブラート指定あり] を参考に調整してみてください。

ビブラートはリリースエフェクトの中にたくさんの種類がありますが、迷ったら[Vib Normal]を選択しましょう。

4. エモーションツールとしゃくり

音の立ち上がりを調整するとより人間らしい歌になります。「今日から」の「きょ」の音にアクセントを加えてみましょう。

 

「きょ」の音を選択し、アタックエフェクトを加えてみましょう。 

アタックエフェクトの [DYNAMICS] タブから[Double Accent 3] を選択します。

 

アクセントの強さもビブラートと同様にエモーションツールを使って直感的に調整できます。

5. さらに進んだ表現方法

アタック&リリースエフェクトを用いることでかなり人間らしい表現ができますが、よく使う「しゃくり」を表現する方法を紹介します。

 

「しゃくり」を、「今日から」の「ら」の音に加えてみましょう。

[はさみ] ツールを選択します。

 

画像を参考に、10小節目の2拍目で音を切り、「ら」の音の高さを 半音2つ分下げて、[ド] から [シb] に下げてみましょう。

 

分割したために後半の音に歌詞が「ー」となっていますが、このままでも「ら~」と歌いますので問題ありません。

 

また、「ら あ~」と歌い直すようにしたい場合は、後半の音の歌詞を「ー」から「あ」に変更しましょう。

「ら」の場合は前半が「ら」、後半は「あ」といった具合です。歌詞が「け」だったら「え」、「ど」だったら「お」というように、分割した後ろの音の歌詞には母音を入力して再生してみましょう。

 

 

音を分割しても綺麗に聞こえることがおわかりいただけると思います。

 

VOCALOIDの歌声に表情をつける代表的な方法を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

 

すべての音にこの作業をしていくのはとても大変ですが、まずは「さらに良くしたい音だけ」「サビだけ」と少しずつ進めていくのがおすすめです。

もしくは、サンプルのデータでは [Ken Edited] というデータ入力済みのデータも用意していますので、入力済みデータで遊んで頂くことも面白いと思います。

 

次回は最終回です。ぜひ最後までお付き合いください。

最終回 最終調整と書き出し