2022.02.09
この記事と動画の連動コンテンツは、これからボカロをはじめてみたい、VOCALOIDに興味があるというみなさんに、VOCALOIDの楽しさを体験してもらえるように作りました。
第6回はついに最終工程です。
第5回までに作り上げたデータの音質を調整し、オフボーカルとVOCALOIDが一緒になった完成データを作成します。
どんな形でも良いので完成させてみることが大事です。がんばって完成させてみましょう!
VOCALOID5 無料体験版のダウンロードはこちらから
また、Windows/macごとにダウンロードしてからVOCALOID5の起動までの手順はこちらの記事にまとめております。
インストールがまだお済みでない場合は、まずこちらの記事をご参照ください。
インストール手順(Windows) インストール手順(mac)
全体の最終調整をする場合、分割されたままだとそれぞれのパートで調整をしなければいけません。データの入力が終わったらパートを結合してしまいましょう。
[矢印]ツールで分割されたパートをすべて選択します。
選択した状態で上部[編集]メニューから[VOCALOIDパートの結合]を実行します。
パートが結合され、全体の音の調整をする準備が整いました。
人間は歌う時に合間で息を吸いますが、これを「ブレス」と呼んでいます。
ブレスがあることでぐっと人間らしさが出てきますが、VOCALOIDではブレスを適切な箇所に自動で挿入することができます。
サンプルのデータではブレスが既に挿入されていますが、細かい調整をしてみましょう。
MUSICAL EDITORの[STYLE]タブを選択し、右下の[CUSTOMIZE]を選択します。
上段右の[BREATH]というセクションでブレスの調整をします。
[MODE]ではブレスの頻度を変えることができます。左が最も多く、右が少なくなっています。お好みで選んでいただいて大丈夫ですが、迷ったら中央の頻度に設定しましょう。
続いて、つまみを使ってブレスの強さを入力します。ここでは[4]に設定しましょう。
下のプルダウンメニューで男性か女性かを選択できますので、[Male(男性)]を選択しましょう。
音質を調整する機能としていくつかのエフェクトが搭載されています。
ここでは、音に彩りを加える[CHORUS(コーラス)]というエフェクトを使ってみましょう。
[CHORUS]左上のボタンを押してコーラスエフェクトをONにしましょう。ONになると電源ボタンが青く点灯します。
エフェクトのかかり方にはいくつかの種類があります。
プルダウンメニューから[Lead Vocals 2]に変更してみましょう。
このままだと効果が弱いので、[DRY/WET]つまみを回して調整します。[30%]に上げてみましょう。
声に広がりが出てきて綺麗な音になりました。
CHORUSの他、AUDIO EFFECTを使うことでボイスバンクの声を調整していくことができます。他のエフェクトもお好みで使って音の調整をしてみましょう。
試行錯誤になりますが、正解はないためいろいろと変更をして試してみてください!音の調整が終わったら完成です!
完成した曲をYouTube等へ投稿するためには、VOCALOID5 Editor以外でも再生できるファイルに変換する必要があります。
この作業を「書き出し」「オーディオミックスダウン」「ミックスダウン」と言います。(いろいろな言い方があります。)
ミュートしている[Ken ハモり]トラックのミュートを解除し、ハモりパートも加えて音量や音質の調整を行ってください。
各トラックの音量の目安は以下の通りです。
オフボーカル(カラオケ):-6.5
Ken メインボーカル 編集済(またはKen メインボーカル 編集前):2.0
Ken ハモリ:-6.5
MASTERトラックのメーターが曲を通して赤く点灯しないか最終確認をしてください。赤く点灯する場合は各トラックの音量を下げましょう。
続いて、上部 [ファイル] メニューから [オーディオミックスダウン] を選択します。
ポップアップウインドウが出てきます。
トラックの選択は [マスタートラック]、オーディオエンジン出力では [オーディオエフェクトをバイパス] がチェックされていないことを確認し、 [OK] を選択します。
保存場所を聞かれますので、任意の保存場所を選択し、ファイル名(曲名)を入力して[保存]を選択しましょう。
オーディオミックスダウン(書き出し)が始まります。100%になれば完成です!
完成したファイルは再生プレーヤーでも再生できますし、動画編集ソフトに取り込んで使うことも可能です。「歌わせてみた」を投稿して色々な人に聞いてもらいましょう。
(サンプルの楽曲は非商用であれば自由に投稿していただくことができます。)
Steinberg Cubaseシリーズなどの音楽制作ソフトウェアでVOCALOIDの声のみを使いたい場合は、オーディオミックスダウンのポップアップウインドウで [マルチチャンネル] を選択し、必要なトラックにチェックを入れて書き出しを行ってください。
また、必要に応じ [オーディオエフェクトをバイパス] をチェックして、エフェクトがかかっていない音を使うと良いでしょう。
6回に渡ってVOCALOIDの説明をしてきましたが、いかがだったでしょうか。
みなさんがVOCALOIDを使って作る作品を楽しみにしています。
体験版では「Ken」という日本語男声ボイスバンクだけを使ってきましたが、ボイスバンクを変えるとすぐに違う歌声に変えられることもボカロならではの面白さです。
製品版のVOCALOID5は、付属するボイスバンク数の違いで2つのラインナップがあります。
VOCALOID5スタンダードには「Ken」のほかに日本語女声ボイスバンク「Kaori」、VOCALOID5 プレミアムには「Ken」「Kaori」に加えて日本語女声ボイスバンク「VY1」、日本語男声ボイスバンク「VY2」が付属します。
それぞれのボイスバンクに特徴があり、面白さ、良さがありますのでぜひお試しください。
VOCALOID5スタンダードを購入 VOCALOID5プレミアムを購入
また、製品版をご購入いただけたあとのインストール方法ですが、体験版をアンインストールする必要はありません。
ご購入時期によってバージョンが変わる可能性がありますが、製品版インストーラーから「VOCALOID5 Editor」「ボイスバンクKen」を上書きインストールをしても問題はありません。
体験版は使用期間が「31日間」という制限がありますが、製品版ではもちろん無期限です。
しかし、そのためには「認証」というシリアル番号を入力する手続きが必要です。
詳しくは、こちらを参照ください。
Windows版
1:56から
mac版
1:30から