2022.11.07
この記事ではStudio One 5 Professional/Artist(以下、Studio Oneと略します)でVOCALOID6をお使いいただく方法を解説いたします。Studio Oneソング内でVOCALOID6を使用するとStudio OneプロジェクトにVOCALOID6の情報も一緒に記録することができます。
また、Studio OneはARA2(Audio Random Access:オーディオランダムアクセス)という機能に対応しているため、Studio Oneソング内のVOCALOID6をStudio Oneソングに連動させることが可能です。
※本記事では主にWindows版の画像を使用していますが、Mac版でもほぼ同一の表示です。Mac版をご利用の方も本記事を参考に設定を行ってください。
まずはStudio Oneを起動し、ソングを作成します。
空のプロジェクトを作るときは[新規ソング→空のソング]を選択してください。
ソングが作成できたら、画面右下の[ブラウズ]ボタンをクリックして、[ブラウズ画面]を表示してください。
ブラウズ画面上部から[インストゥルメント]を選択し、[インストゥルメント一覧リスト]を表示します。
リストの中から[VOCALOID VSTi]を選択し、画面中央の[アレンジビュー]上にドラッグ&ドロップ(※)してください。
このとき、マウスポインタの位置に「インストゥルメントを新規インストゥルメントトラックに挿入:VOCALOID VSTi」と表示されます。
※macでは「VOCALOID VSTi」をお使いください。
Audio UnitsとVST3のどちらでも使用可能ですが、VST版のみ動作サポートをしています。
起動したVOCALOID VSTのメニューより、[環境設定→詳細]を開いてください。
Macの場合は、[メニュー→VOCALOID6 Editor→環境設定]を開いてください。
「VOCALOID Bridgeプラグインとの接続を許可する」にチェックを入れてください。
チェックをいれたら、VOCALOID VSTをリロードする必要があります。[環境設定]を閉じて、[表示→コンソール]を選択して、[インストゥルメント→VOCALOID VSTi]を右クリックして、[削除]を選んでください。
削除後に、もう一度ブラウズ画面上部から[インストゥルメント]から、[VOCALOID VSTi]を選択し、画面中央の[アレンジビュー]上にドラッグ&ドロップしてください。
続いて、Studio OneとVOCALOIDの再生を同期するために必要な「ARA2」を設定しましょう。
Studio One上にオーディオトラックを作成します。[トラック→オーディオトラックを追加(※)]を選択してください。
※作成するオーディオ・トラックは、モノラル/ステレオどちらでも構いません
ARA2を使うためには、オーディオトラックに音声ファイルが配置されている必要があります。ここでは無音の音声ファイルを作成してARA2用ファイルとして使用する方法を解説します。
トラックを録音待機状態に設定し、トランスポートの「録音」ボタンを押してオーディオトラックに録音を行い、すぐに停止ボタンを押して録音を終了してください。
※トラックに”無音”のオーディオファイルが配置されます。
前の手順で録音したオーディオパートは使用しませんので、トラックを[ミュート]して音が再生されないように設定してください。
ブラウズ画面上部から[エフェクト]を選択し、エフェクト一覧リストを表示します。
Ver 6.2以降をお使いの場合は、リスト内から[VOCALOID Bridge]を選択し、先程録音したオーディオ波形の上にドラッグ&ドロップしてください。
Ver 6.2未満をお使いの場合は、リスト内から[VOCALOID Bridge]を選択し、キーボードの[alt](macの場合はoptionキー)を押しながら、先程録音したオーディオ波形の上にドラッグ&ドロップしてください。
このとき、マウスポインタの位置に「イベントFXを追加 VOCALOID Bridge」と表示されます。
※macをお使いの場合はAudio UnitsとVST3の2種類が表示されますが、ARA2が使用可能なのはVST3のみです。必ず「VOCALOID Bridge」をお使いください。
手順2で作成したVOCALOID VSTiの画面から「VOCALOID Bridge中」という表示されれば設定は完了です。
最後にVOCALOIDとARA2が正常に動作しているか、確認してみましょう。
Studio Oneの「再生ボタン」をクリックして、プロジェクトを再生/停止してみましょう。Studio Oneに連動して、VOCALOIDも再生/停止します。
反対にVOCALOID画面内の「再生ボタン」をクリックしてみましょう。VOCALOIDに連動して、Studio Oneも再生/停止します。
VOCALOIDの画面で再生位置を変更してみましょう。VOCALOIDに連動して、Studio Oneの再生位置も追従します。
再生位置は、画面上部にある「ルーラー(1,2,3,4と小節数が書かれた部分)」をマウスでクリックすることで移動できます。
※タイムディスプレイから再生位置を変更した場合、Studio Oneの再生位置は連動しません。
Studio Oneの画面のテンポを変更してみましょう。Studio Oneに連動して、VOCALOID6の再生テンポも追従します。
※VOCALOID6側からはStudio Oneのテンポの設定はできません。テンポの設定は、Studio Oneで行ってください。
ルーラー内にあるスタートマーカーとエンドマーカーを使って、繰り返し再生する範囲を選択します。範囲が選択できたら「リピート」ボタンをON(点灯)して、再生してみましょう。停止するまで、VOCALOIDとStudio Oneが選択した小節範囲を繰り返し再生します。
以上でStudio Oneでの設定は完了です。